出家するほど厳しいのか芸能界
てっきり出家とは丸刈りにして山籠もりして世間にかかわるのをやめることだと思っていたのだが、
そもそもそれらは仏教の話であって、宗教が違えば解釈も異なるのね
ということに思い至るこの頃。
(元?)清水富美加さんが出家して事務所と宗教法人がもめているニュースですが、
これまた一般人にはどうでもいいニュースで
今日も平和だなぁとお茶をすすりながら眺めているのだけれど、
わりに深い問題をはらんでいる気がしたので取り上げてみようと思った。
(最近書評を書けそうな本に巡り合えていない...)
宗教の自由は当然あってしかるべきなんだけど、
そもそも宗教の認識が薄い日本人にとって、
神道や仏教以外の信仰というだけでその価値を認めるのは難しく、
大抵の宗教法人がうさん臭く見えてしまうのが実情。
そのうえ仕事周りに結構な迷惑をかけていることもあって、
清水富美加さんにアウェイの報道の向きを感じる。
ここで見方を変えてみたい。
清水さんの証言で、毎日散々働かされて月給5万というのがあったが、
これに対して芸能界からは若い時なんてそんなもんだという声が上がっている。
ここから芸能界のいびつなピラミッドが見える。
近年とくに芸人ブームに次いで、アイドルブームもあって、
いわゆる芸能人という裾野が異様に拡大してしまっている状態ではないだろうか。
そのくせテレビの影響力は落ちているから予算は切られる一方で、
番組制作の中で若手に払う出演料は微々たるものになるわけだ。
(テレビの影響力ダウン→制作予算カット→若手の給与カット)
ただ、若手にとっては競争に勝ち抜くためには出演してナンボなので
需要と供給は一致する。
今回、事務所側は待遇面については本人の了承済みと否定しているけれど、
無理しないと人気がでないのだから高待遇であったとは思い難い。
どっちが悪いかという議論はさておき、
業界の構造のいびつさは問題がありそうだ。
やれ過労死だ残業制限だなどと報道するメディア自体に
ブラック企業がわんさか入っていると思うと悲しくなる。
清水さんにとっては夢の職業がブラック体質であり、
夢をあきらめるか、死にたくなるような世界で夢を進むのかという状況なわけか。
個人的には宗教関係なしに清水さんの根性や覚悟の希薄さが透けてみえる気がして、
早く別のニュースに変わらないかなぁと願っている。
夢が理想と違っていたなんて誰だって感じることがあるだろうし、
どうも彼女の幼さが際立つ。
一通り書いてみて頭が整理されてきたけれど、
そもそも事務所の待遇に不満なら事務所を変えればいい話じゃんと思い至り、
やっぱりきな臭いなぁと感じる次第である。
彼女の直筆のコメントをみたとき、
密かに自分はきれいな字を書くように気を付けようと決意したのであった。